労働相談をしていると、
こんな言葉をよく聞きます。
「気のせいかもしれませんが…」
「たまたま重なっただけですよね?」
「自分が悪いから、仕方ないんでしょうか」
でも、はっきり言います。
会社が“辞めてほしい人”にやることには、かなりはっきりしたパターンがあります。
偶然ではありません。
① 仕事を“少しずつ”外す
いきなり仕事を奪うことは、ほぼありません。
- 重要な案件から外される
- 会議に呼ばれなくなる
- 判断に関わらせなくなる
理由はこう説明されます。
「今回は他の人で進めるね」
「負担を減らしたいから」
でも、
戻ってくることはほとんどない。
これは評価ではなく、
役割を消す工程です。
② 「雑務」「誰でもできる仕事」が増える
仕事を外したあと、
次に来るのがこれです。
- マニュアル作り
- データ整理
- サポート業務
- 引き継ぎ補助
一つ一つは正当そうに見えます。
ただし、
- キャリアと無関係
- 成果が評価されない
- 期限もゴールも曖昧
この状態が続くなら、
“主戦場”から下ろされています。
③ 面談の内容が、仕事から「あなた」になる
面談で話される内容が変わります。
- 業務の話 →
- 姿勢・考え方 →
- 将来・人生の話
そして、よく出てくる言葉。
「無理してない?」
「本当は、どうしたい?」
「あなたの人生だからね」
これは配慮ではありません。
“外の選択肢”を考えさせる誘導です。
④ 評価が“曖昧”になる
辞めてほしい人には、
はっきりした評価を出しません。
- 良いとも悪いとも言わない
- 「様子見」が続く
- フィードバックが抽象的
なぜなら、
- 明確に下げると揉める
- 上げる理由もない
だから
宙ぶらりん評価にします。
⑤ 「向いてない」「合ってない」という言葉が増える
直接「辞めてほしい」とは言いません。
代わりに出てくるのが、
- 向いてない
- 合ってない
- 他に合う場所があるかも
これらはすべて、
出口を示唆する言葉です。
しかも、
- 具体的改善点がない
- 支援策もない
なら、指導ではありません。
⑥ 人事が急に近づいてくる
ある日から、
人事が面談に同席したり、
個別に声をかけてきます。
「困ってることない?」
「会社としても考えていて」
この段階で、
**現場判断ではなく“組織判断”**に移っています。
⑦ 記録が増えるが、共有されない
辞めてほしい人については、
- 面談記録
- 指導履歴
- メモ
が、静かに蓄積されます。
ただし、
- 本人には見せない
- 内容も共有しない
後で説明するための記録です。
⑧ 「選択肢」という言葉が出てくる
ある日、こう言われます。
「今後について、いくつか選択肢があると思っていて」
これは、
退職勧奨の入り口です。
- 配置転換
- 雇用形態変更
- 退職
いずれにせよ、
現状維持は含まれていないことが多い。
⑨ 周囲の態度が変わる
不思議なことに、
- 上司が距離を取る
- 同僚が踏み込まなくなる
- 腫れ物扱いされる
これは、
社内で方向性が共有され始めたサインです。
⑩ それでも、はっきり言わない
最後まで、
会社はこう言わないことが多い。
「辞めてください」
代わりに、
- 決断はあなた次第
- 強制ではない
- あなたの人生だから
**“選ばせている形”**を取ります。
最後に──この一覧は、気づくためのもの
大事なのは、ここです。
この一覧は、
- 恐怖を煽るため
- 会社を悪者にするため
のものではありません。
「今、自分はどの段階にいるのか」
それを冷静に確認するためのものです。
もし、
複数当てはまっているなら、
- 我慢を続けるか
- 次の準備を始めるか
選ぶのは、会社ではなくあなたです。
